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映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 [▽▲▽映画・ドラマ▲▽▲]


ものすごくうるさくて、ありえないほど近い [Blu-ray]

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray


総合評価:★★★★★
トム・ハンクスとサンドラ・ブロック共演で9.11のテロ被害で
父親を亡くした主人公のオスカーが、父の残した遺品から
父親を探し出すというストーリー。

オスカーは、アスペルガー症候群で数字に異様な執着を持って
知能はとても高いくらいなのに、人との接触や、
苦手な物がたくさんある11歳の少年。
宝石店を経営する父親は、そんなオスカーを少しでも
人と接触してもらう為に、普段から色々なゲームをしかけて
街に繰り出す、とてもいい父親なの。

トム・ハンクスがその父親を演じているんだけど、
子供みたいな一面を持っているのに、障害のあるオスカーを
決して障害者扱いも子ども扱いもしないで、1人の人間として
接しているのがいいの。

障害って、実はかなりグレーゾーンで持っている人って
多いと思う。
かくいう私もそうじゃないかと思う一面がある。
周囲に人がいると集中して本が読めないので、
学校成績は悪いし、学校で授業を受けてもさっぱり解らなかった。
小学校低学年では、勉強の仕方も解らないままなので
勉強はいつも出来ないので成績もものすごく悪い(・_・;)

漫画業界ではものすごくそういう「グレーゾーン」が多い。
40歳も50歳も過ぎているのに、幼稚性があって
人との関わり合い方が解らないままの人も多いので
50歳にもなって、自分の好きなアニメの話題を
アニメに興味のない人の集団の中でまくしたてたりする人もいる。

人の話の途中で自分の意見をまくしたてて、話してしまったり
人の好きな物が認められなくて癇癪を起したり…とか
アシスタント先の先生以外の人と口をきかないとか
(先生の家族に挨拶もしない)
「常識がナイ」とか「これだからオタクは」と言われる事が
多い事ですが、どうやらこれって障害みたいで…
軽度なので障害と言われないままグレーゾーンで
普通に社会生活がおくれるものの、人との接し方が
理解出来ないという事なのかもしれない。

年をとっても情報処理能力がないままだから
ドラマとか映画みたいに、心理とか表情とか風景が
情報として、一度にたくさん画面に入ってくるよりも
解りやすく誇張したアニメの方が理解しやすいのかも
しれないよね。特に昨今では大人向けのいい作品も多いし。

この業界にアニメしか見ない!ドラマや映画は全否定!…な人が
けっこう多いのは、否定しているんじゃなくて、
理解出来ないんじゃないかとすら思う人もけっこういるかな。


この少年はアスペルガー症候群なので、元々がマイルールがあって
人の感情やあいまいな表現が感じ取れないので
社会では浮いてしまうんだけど、知能は異様に高いので
父親はそんな息子に、ニューヨークに「ありえない第六地区」が
かつて存在していて、その場所を探させたりしているの。

ある日、学校が早く終わる事になってオスカーは
働いている母親のかわりに、友人のお母さんと一緒に
家に早く帰される事になって、家に着くと
留守電が6件も入っていて、録音を聞くと
父親がオスカーにあてたメッセージを入れているの。
メッセージを聞きながら、テレビをつけると…
あのテロ事件、9.11で世界貿易センターから
煙が立ち上っている光景を目の当たりにしてしまう。

彼は夜になってから1人で街に出て、留守番電話の
録音機を購入して来る。
それは、家にあるものと全く同じ商品で、
家にあるものを取り外して、新しい物を取り付けて
父親のメッセージの入ったモノをクローゼットの天袋に
かくしてしまうのでした。

父親の死が受け入れられなくて、父親のクローゼットに入り
カメラを探していると、青いキレイな花瓶にカメラが引っかかり
花瓶は粉々に割れてしまうのですが、中からひとつのカギが
出てくるのでした。

鍵屋さんで何の鍵なのか調べてもらうと
何かの金庫の鍵じゃないかというハナシだけど
もちろんの事、それを突き止めるのは難しいの。
でも、鍵屋さんは、鍵の入ってた小さな封筒に

「black」

と書いてあるのを見つけて、これが名前なんじゃないかと
言うので、オスカーは電話帳からblackと言う名前を
片っ端から割り出して、NYにいる472人の中から
父を知るかもしれない人を探し出す事を考え出して
1人1人訪ねていく事になるのでした。

父親しか自分を解ってくれる人がいないと
信じていたのに、こんな形で父親を失ってしまって
葬式にも空の棺を墓に入れる矛盾を受け入れられないオスカーが
鍵を開ける為にしている行動は、父親が死んだという事を
受け入れなくていい行動なのを本人も解っているのが
切ないのよね・・・。

あまりの哀しさに母親に、
「あの日のあのビルにいたのが、ママだったらよかったのに!」と
最低の発言をしてしまい、それが自分も母親も傷つけちゃう。
あのテロの事件でこうやって悲しみから立ち直れない人たちは
たくさんいるかと思うと、辛くて悲しいよね。
ましてや日本では、災害ではあるけど、津波や地震なんかで
未だに家族が見つからない人もいたりして、
行き場のない想いとか悲しみをどうやって癒すのか
誰にも答えは出せないのに、オスカーは子供なので
答えがちゃんとあると信じているのがつらい。

「探しても見つからない答えはあるの!見つからないのは
理由がないからよ!」

母親の言葉がつきささるんだよね。
子供故に悲しんでいるのが自分だけだと思っているんだけど
母親だって最愛の夫を亡くして、どうやってそれを
受け入れていいのか悩んでいるのよね。

でも、この母親はなんとかしてオスカーに
歩み寄りたくて必死で自分なりに答えを出すの。
それがとってもステキなのでした。

久しぶりに映画見て、わんわん泣いてしまいました(;'∀')
最初は、この役って別にサンドラ・ブロックじゃなくても
いいじゃん・・・と思うような目立たない役だったけど
後半になって、ああ・・・確かにこの人じゃないと
出来ない役かもな~と思って。

ニューヨークは、自分でも舞台になった作品を
描いた経験があって、あちこちの風景を描きました。
描いている時には、9.11の事が頭に巡りましたが
作品が明るかったので、触れる事すらしませんでしたが
常に頭にはあったのです。
そして、ニューヨークが舞台の作品もたくさん観たし…
あの街がそうなんですよね…もうツインタワーはないのよね。
過去に、マンハッタンを描いた時に描いたツインタワーが
もうないって事が信じられません。

SATCのオープニングでも出てくるツインタワー…
見るたびにこれがなくなってしまったって事や
ここにいた人たちがたくさん犠牲になってしまった事が
信じられないままなのです。

でも、現実は動いていて人は生きて行かなくちゃいけない。
オスカーは彼なりに立ち直りたくて、歩きはじめたくて
前に進みたくて、なんとか鍵穴を探すのですが、
その「black」という人を探し当てた時に、
この意味を知るのですが、それがとってもステキで
人はやっぱり一人では生きていなくて、
生かしてもらっているんだなぁと知るのでした。


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